アスパラの販売を少しの間お休みします。
順調だった様に思えたけれど、先週の日曜の夕方収穫したものが、茎がぺたっとした、いわゆる「扁平 ( へんぺい ) 」のアスパラばかりだった。その日は特別暑かったので、急な暑さが原因かもしれないと思ったけれど、翌朝に出てくるものも変わらず。加えて、3年目株の太いものが多く出て来るところは、曲がりが多くなって来ていたのが気になっていた。
調べて見ると、扁平や曲がりが起こる原因は "水分量や肥料のバランス" らしい。僕の畑では灌注は出来ないけれど、雨は降っているし、朝方の山の霧がすごいので水分というわけではない。原因は肥切れなのでなのではないかという結論に至った。
毎日、毎日栄養満点のものが伸びて来るわけだけだから、そりゃ栄養を使うわけだ。自分が想像をしていた以上だった。
収穫、出荷が始まってからの一日が短すぎて、畑の中の時間に追いつけていない。今後のことも考えて妻とも話した結果、少し出荷を休んで体制を立て直すことにした。扁平のアスパラは、茹でても柔らかくなりにく美味しくないという。美味しく無いものを売ることは出来ない。
またまた草が生い茂ってしまった畑を綺麗にする。春には今年はいけるぞ!と思っていても梅雨に入ると草の勢いに負けてしまう。なぜなのか。そして、毎日ピュンピュン伸びて来るアスパラの茎も整理。茎の整理をしないと本当にわけがわからなくなってくる。美味しく元気なアスパラが出て来てくれるように頑張る。
他の作物をここまで勉強をして育てたことはないので比較は出来ないけれど、アスパラは勉強をすればするほど面白い、不思議な作物だ。冬の間に「アスパラガスの便利作業帳」で知ったことも、農協が配布している栽培マニュアルも、読んでいるだけでは「こんなことが必要なのか?」と思う箇所があったけれど、実際にその場面に立ち会うと「そういうことかぁ!」と納得をさせられることが多々有る。生体を知る、仕組みを知るということで、そのものにどんどん近づいていけるような気がする。
自分自身のこだわりも大事だけれども「業」としていく以上は、作業効率や生産性も考えていかないと行けないことを、販売を始めてすごく実感している。
先日、直売所に納品に行った際にたまたま、僕のアスパラを良く買ってくださっているという方とお話をした。すごく嬉しかった。
そんな人にまた食べてもらえたら嬉しいし、がっかりさせたくは無いので少しだけお休みします。来週を目処に販売再開を出来れば。
気が付けばもう7月で。
夏みたいな空だなぁなんて思っていたけれど、もう夏じゃないですか。